top of page
International House in Japan28-11-2024-10.jpg

世界教師デーに寄せて

26/10/5 12:00

国際理解記事プロジェクト
スポンサー:ZenGroup株式会社

10月5日は「世界教師デー」です。ウクライナでは、教育関係者をたたえる「教育職員の日」が毎年10月の第1日曜日に定められており、2026年は10月4日にあたります。



ウクライナ・ハウス・ジャパンでは、5名の教育者が日本でその教育活動を続けています。日本の皆さまにウクライナ語を教え、ウクライナの伝統芸術や工芸のワークショップを開催するとともに、地域の方々へウクライナの歴史と文化遺産を紹介しています。



ウクライナの教育文化において、教師は長期にわたって子どもたちを導き、クラスと深い信頼関係を築く存在です。日本の多くの学校では、クラス替えや担任教師の交代が1〜2年ごとに行われることが一般的です。一方、ウクライナの小学校では、通常、一人の教師が第1学年から第4学年まで同じ子どもたちを担当し、多くの教科を教えます。中学校や高等学校でも、同じ担任教師が数年間にわたってクラスを見守り、生徒とその家族にとって信頼できる相談相手となることがあります。



ウクライナにおける教育への敬意には、深い歴史的背景があります。9世紀から13世紀にかけてのキーウ国家では、学問と教養が高い徳とされていました。1576年、ヴァスィーリ=コスチャントィーン・オストローズィクィイ公は、オストロフの町にオストロフ・スラヴ・ギリシャ・ラテン・アカデミーを設立しました。同校は東ヨーロッパで最も古い高等教育機関の一つであり、東スラヴ世界で最初の高等教育機関とされています。以来、ウクライナ文化では、生徒の知的・精神的成長に責任を担う教育者の伝統が大切に受け継がれてきました。



ウクライナでは、2014年から続く戦争、そして2022年に始まったロシアによる全面侵攻のさなかでも、教育が続けられています。度重なる空襲や都市への長時間にわたる攻撃の中で、教師たちには、子どもたちの命を守るための冷静な判断と大きな責任が求められています。空襲警報が発令されると、教師は子どもたちを教室から避難施設へ安全に誘導し、状況が許す限り、そこで授業を続けています。



戦争下にあっても、ウクライナの児童・生徒たちは国際舞台で優れた成果を上げています。2026年には、米国で開催されたGENIUS Olympiadで19の賞を獲得し、国際AIテッカソン「Teens in AI」では銀賞を受賞しました。また、ウズベキスタン・タシケントで開催された国際情報オリンピックでは、ウクライナ代表が金メダル1個と銀メダル2個を獲得しました。こうした成果の一つひとつを支えているのは、子どもたち自身の才能と努力だけではありません。教師たちの知識、思いやり、そして日々の支えがあります。



ウクライナの教育者たちは、冷静さ、献身、そして社会に尽くす姿勢を示し続けています。若い世代を教え、育てるために力を尽くすすべての教師の皆さまに、その勇気、忍耐、専門家としての強さ、そしてたゆまぬ努力への心からの敬意と深い感謝を表します。

bottom of page