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コロペンコ マリヤ

26/6/3 3:00

私はクリミア出身のウクライナ人です。

多くの日本の方にとって、ウクライナでの戦争は2022年に始まったものとして記憶されているかもしれません。しかし、私自身の記憶の中では、その始まりは2014年にあります。故郷であるクリミアが占領された時、私はまだ子どもで、その出来事の政治的、歴史的な意味を十分に理解できていたわけではありません。それでも、故郷が突然遠い場所になってしまったような感覚は、心の中に残りました。そして年齢を重ねるにつれ、その感覚は、ウクライナ人として何を大切にし、どのように生きていくのかという問いにつながっていきました。



私は11歳の時に日本へ来ました。ウクライナのクリミアで過ごした記憶を持ちながら、日本の学校で学び、日本の友人たちと時間を重ねてきました。今では九州大学で学びながら、ウクライナと日本をつなぐ活動に取り組んでいます。



日本は、いつの間にか私の第二の故郷になりました。日本で受けた教育、人との出会い、日々の暮らしは、私の考え方に大きな影響を与えてくれました。相手の立場を考えること、目立たないところで責任を果たすこと、社会の中で信頼を少しずつ積み重ねていくこと。そうした姿勢を、学校生活や多くの方々との関わりの中で学んできました。



日本で暮らす時間が長くなるほど、ウクライナとのつながりもより強く感じるようになりました。日本にいるからこそ、私はよく考えます:ウクライナは日本でどのように受け止められているのか。どのような言葉で伝えれば、遠い国の出来事としてではなく、一人ひとりの人生や未来に関わるものとして感じていただけるのか。



ウクライナには、戦争のニュースだけでは伝えきれない姿があります。豊かな文化、歴史、人々の暮らし、教育、ユーモア、強さ、そして未来をつくろうとする力があります。私はその姿を、日本の方々にもっと身近に感じていただきたいと思っています。



Ukraine House Japanでの活動、メディアでの発信、そして日本とウクライナの若者をつなぐ教育交流プロジェクトは、すべてその思いとつながっています。ウクライナ料理を味わうこと、刺繍や伝統文化に触れること、ウクライナ人の声を直接聞くこと。その一つひとつが、人と人との距離を少しずつ近づけてくれると感じています。



現在、私が特に力を入れている活動の一つに、ウクライナの高校生を日本へ招く短期交流プログラムがあります。若い世代が日本で学び、日本の同世代と出会い、互いの国について直接語り合うことには、大きな意味があります。彼らが将来、ウクライナと世界をつなぐ人材になっていく可能性を考えると、この交流は未来への大切な種まきだと感じています。



私の夢の一つは、いつか日本とウクライナを結ぶ直行便が飛ぶことです。それは交通手段の話以上に、両国の距離がもっと近くなり、人の往来、学び、仕事、観光、文化交流、そして復興に向けた協力が自然に広がっていく未来の象徴であります。日本からウクライナへ、ウクライナから日本へ、人がもっと自由に行き来できる日が来ることを心から願っています。



将来は、日本で学んだこと、出会った方々からいただいた経験、そしてウクライナ人としての視点を生かし、ウクライナの復興に貢献したいと考えています。復興は建物やインフラを再建することに加え、教育、地域、文化、国際的な信頼関係を育てていく長い歩みでもあります。その中で、日本とウクライナが共にできることは、これからさらに広がっていくはずです。



日本がウクライナに寄せてくださっている支援と関心に、私は深く感謝しています。その感謝を胸に、これからも人と人、地域と地域、若い世代と未来の協力をつなぐ活動を続けていきたいです。

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