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折り紙とウクライナのパヴーク

26/11/11 12:00

国際理解記事プロジェクト

11月11日は、日本の「おりがみの日」です。この日は、国際的な「ワールド・オリガミ・デイズ」の最終日でもあります。11月11日を表す四つの「1」は、正方形の紙の四辺を象徴しています。また、この日は第一次世界大戦の休戦を記念する日でもあり、折り紙の伝統に込められた平和への願いとも重なります。



日本の折り紙は、精密な幾何学の研究にも発展してきました。科学者たちは、平面を折り畳み、立体へと変化させる仕組みを先端技術に応用しています。「ミウラ折り」は、宇宙船に搭載する太陽電池パネルをコンパクトに収納できる折り方です。折り目の幾何学的な配置によって、パネル全体を連動した一つの動きで展開できます。医療分野では、折り紙の原理を利用した、血管内で広がるステントの研究が進められています。建築分野でも、幾何学的な折り目を生かし、軽くて強い構造や耐震性の向上につながる設計が研究されています。折り目の一つひとつが素材の性質を変えます。平らな紙は立体的な形と剛性を持ち、空間に動きを生み出します。正確な角度と対称性が、その形のバランスを支えているのです。



ウクライナの伝統的なクリスマス飾り「パヴーク(蜘蛛)」にも、幾何学的な形への共通する関心が見られます。主にライ麦の中空の茎と糸を使い、小さな部品をつなぎ合わせて作ります。作り手は単純な形を組み合わせ、幾何学的なユニットを作ります。小さな八面体やピラミッドを重ねることで、バランスの取れた大きな構造が生まれます。ライ麦のわらは、軽い天然素材です。各部品の幾何学的な形とつなぎ方によって、その形を保っています。天井からつるしたパヴークは、わずかな空気の流れでもゆっくり回転します。常に穏やかに動き続ける飾りなのです。ウクライナの伝統では、この形に空間を整えるという考え方が込められています。民間信仰では、パヴークの幾何学的な構造は宇宙の秩序と調和を象徴し、家に豊かさや平和、円満をもたらすと考えられてきました。



日本の皆さんにウクライナの伝統をより身近に感じていただくため、Ukraine House Japanでは、わら細工のパヴークを作るワークショップを開催します。参加者は伝統的なクリスマス飾りを自分の手で作り、その象徴的な意味についても学ぶことができます。



日本の紙とウクライナのライ麦のわらには、調和を大切にする共通の考え方が表れています。どちらも自然由来の再生可能な素材です。作り手は、ごく軽い素材から大きな立体空間を生み出します。精密な幾何学的設計と、素材の軽さが一つになっています。折ったり組み立てたりする作業には、集中力と落ち着き、澄んだ心が求められます。こうした伝統工芸品は、周囲の空間に調和を感じさせてくれます。加工されていない紙やわらは生分解性があり、やがて自然の循環に戻っていきます。明快な線と軽やかな形は、国境を越えて伝わる芸術の言葉となります。正確な幾何学は、秩序や美しさ、空間の均衡を感じさせます。その軽やかな構造には、数学と長く受け継がれてきた精神文化が結びついています。

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