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シェドリー・ヴェチル(Shchedryi Vechir)マランカ(Malanka)新年(New Year)

25/12/30 3:00

クリスマスを終え、精進料理とともに祖先を静かに偲ぶ時間が過ぎると、12月31日にはシェドリー・ヴェチル(Shchedryi Vechir)、すなわち**マランカ(Malanka)**が訪れます。

ウクライナの人々にとってこの夜は、内面の静けさから共同体へ、沈思から開かれた喜びへと移り変わる瞬間です。家には客人が集い、笑い声と歌が満ち、祝祭の食卓は、新しい年を豊かさと歓びとともに迎える心構えを象徴します。



**マランカ(Malanka)**という名は、民間伝承の中で「再生」と「変身」を象徴する存在となったメラニアの姿に由来します。マランカは役割の転換や、生命の動きを体現します。伝統的にこの儀礼には未婚の若者たちが参加し、マランカや動物、鳥、悪魔など、恐ろしくも滑稽な存在に扮します。仮装や仮面、ユーモラスな寸劇によって、共同体は生きた劇場となり、誰もがその一部となります。こうした冬の仮装行事やカーニバルはヨーロッパ各地にも見られ、今日では路上の祝祭や共同の遊びとして再び息を吹き返しています。



豊かな食卓もまた特別な意味を持ちます。クチャは儀礼的な料理として残されますが、蜂蜜やドライフルーツ、ナッツを加え、より豊かに作られます。これは繁栄への願いを込めたものです。ヴァレーニキ、肉料理、焼き菓子も並びます。お酒も供され、健康、家族の結束、そして家に入ってくる良い一年を願う乾杯が交わされます。



マランカの夜には、**シェドゥルヴァンニャ(祝福の歌・訪問の儀礼)ザシーヴァンニャ(種まきの儀礼)**が行われます。歌と祝福を携えた人々が家々を訪れ、穀物をまくことで、実り、成長、生命の継続を願います。穀物は未来の収穫と大地の力を象徴します。家の主人はこの祝福を受け入れ、歌い手たちをもてなすことで、相互の支え合いと共同体の絆を確かめます。



クリスマスの季節には、**シェドリウカ(祝福歌)**が歌われます。その一つが、作曲家ミコラ・レオントーヴィチによる合唱編曲で知られる「シェドリク」です。1920年代、オレクサンドル・コシツの指揮のもと、ウクライナ共和国合唱団はヨーロッパやアメリカを巡演し、ウクライナには独自の文化、言語、音楽があり、独立した民族として存在することを世界に伝えました。アメリカでは、作曲家ピーター・ウィルハウスキーが、その旋律に鐘の音を聴き取り、英語詞を付けました。こうしてウクライナの祝福歌は、世界に知られる 「Carol of the Bells」 となりました。



そして今日、**新年(New Year)**は4年連続で戦時の中に訪れています。ロシアによるウクライナへの全面侵攻は、すでに1400日以上続いています。それでも祝祭が可能であるのは、前線で国を守る兵士たちがいるからこそです。彼らのおかげで、人々は生き、母語を話し、伝統と信仰を守ることができます。深い敬意と感謝を、戦う人々、そして後方で勝利を支えるすべての人々に捧げます。



新しい年が、家々に光を、心に力を、明日への確かな希望をもたらしますように。
シェドリー・ヴェチルの穀物が歓びとして芽吹き、来る年の道が、意味と温もりに満ちた人生へと続きますように。

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