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ウクライナの尊厳と自由の日

25/11/21 3:00

ウクライナの「尊厳と自由の日」は11月21日、自由を守る意志と国民の誇りを示す日です。

ウクライナ人は長い歴史の中で、自由を軸とする社会を築いてきました。コサックの自治的な伝統、ウクライナ人民共和国期の国家建設、さまざまな時代の圧政への抵抗によって、名誉を重んじ、自らの未来を選ぶという価値観が形づくられました。国歌にも自由への強い思いが表れ、世代を超えて受け継がれています。


2004 年のオレンジ革命と 2013 年の尊厳の革命は、近代ウクライナの重要な転換点となりました。人々は公正な仕組み、責任ある政治、国民への敬意を求めて行動し、連帯の力を示しました。尊厳という価値は、社会全体を支える原動力となり、未来を切り拓く意志を強めました。


日本の歴史にも、明治維新をはじめ、社会が責任と合意を基盤に大きな変革へ向かった時期があります。国のかたちを整え、名誉を重んじる文化を育てた歩みは、ウクライナの経験と響き合う部分があります。両国は異なる歴史を持ちながら、個人の尊厳と共同体への責任を重視する精神に共通点があります。


ロシアによる全面侵攻は、この記念日にいっそう深い意味を与えました。危機のなかで、ウクライナの軍人、医療従事者、救助隊、外交官、そして市民は強い意志で国を支えています。自由は理念ではなく、日々の行動として現れます。街を守ること、仲間を助けること、地域社会を支えること――そのすべてが自由の表現です。


ロシア軍の捕虜となったウクライナ人も、互いに励まし合い、厳しい状況でも尊厳を保ち続けています。その姿勢は、国家全体の象徴となり、多くの人に深い感銘を与えています。


今日のウクライナは、自由と連帯を軸に未来へ進んでいます。家庭や地域のひとつひとつが、尊敬、責任、感謝が息づく場所として成長しています。


「尊厳と自由の日」は、人々の心に宿る力が国家の強さにつながることを思い起こさせる記念日です。

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