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大地が冬の眠りにつくとき

26/10/23 12:00

国際理解記事プロジェクト
スポンサー:ZenGroup株式会社

10月も終わりに近づくと、農作業は少しずつ一区切りを迎えます。畑では最後の作物が収穫され、農機具も作業を終えて倉庫へ戻っていきます。遠く離れたウクライナと日本には、この時期、大地を冬の休息へと送り出すような言い伝えや習わしがあります。



ウクライナの民間伝承では、季節の節目は、改訂ユリウス暦で10月26日にあたる聖聖ドミトロの日と結びついています。聖ディミトリは鍵で大地を閉ざし、その鍵を春まで預かると信じられてきました。こうした伝承には、秋の農作業が終わり、大地が次第に冬の眠りに入るという人々の思いが表れています。ウクライナのパン文化を支える小麦やライ麦の収穫はすでに終わっていますが、秋にはヒマワリやトウモロコシ、さらに南部のオデーサ地方などで栽培されてきたウクライナ産の米も実りの季節を迎えます。



しかし現在、土地を大切にするこの暮らしは、極めて厳しい状況に置かれています。ロシアによる全面侵攻によって、肥沃な黒土の農地の一部は戦場や地雷原となりました。破壊された灌漑設備や地雷による農地の汚染は、土地や水、農業インフラの利用を妨げ、農業に深刻な被害をもたらしています。砲撃の危険にさらされながら働く農業従事者たちの努力は並々ならぬものであり、収穫された一粒一粒の穀物は、粘り強さと命を守る営みの象徴でもあります。



日本にも、自然の営みに深い敬意を払う文化があります。各地では秋に稲刈りが行われ、米は長い間、生活だけでなく信仰の中でも大切な役割を担ってきました。田を守る神である「田の神」は、春から夏にかけて作物の成長を見守り、収穫が終わると人々に感謝されながら山へ送り返されると伝えられています。地域によっては、山に戻った神が「山の神」となり、春まで山を守ると考えられています。この季節の移り変わりに際し、新米や餅など、その年の収穫物を神に供えて感謝する風習もあります。



そして、大地は休息の時を迎えます。乾燥させた稲わらは土に戻されたり、庭木を寒さから守るために使われたりします。秋の農作業を締めくくるこの時期は、ウクライナでも日本でも、土地の恵みへの感謝を思い起こさせます。次の秋にも実りを迎えるために、まずは大地を休ませるのです。

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