
世界パンの日
26/10/16 12:00
国際理解記事プロジェクト
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10月16日は「世界パンの日」です。2006年に国際パン・菓子職人連合の呼びかけによって始まったこの日は、「世界食料デー」であり、1945年に国連食糧農業機関(FAO)が設立された日でもあります。日々の食生活における穀物の大切さと、世界の食料安全保障について考える機会となっています。
日本をはじめとするアジアの多くの国では、歴史的に米が主食であり、炭水化物の主要な供給源となってきました。一方、ヨーロッパの多くの食文化では、小麦やライ麦で作るパンが重要な役割を担っています。ウクライナの食文化において、パンは中心的な存在です。豊かさやもてなし、そして世代を超えて受け継がれる深い精神的なつながりを象徴しています。
ウクライナの地における穀物栽培の歴史は古く、トリピッリャ文化の時代にまでさかのぼります。9~13世紀のキーウ国家の時代には、穀物が経済や交易の重要な一部を担っていました。現在もウクライナは、小麦の重要な生産国・輸出国です。FAOの推計によると、2025年のウクライナの小麦収穫量は約2,330万トンでした。
ウクライナでは、大規模な製パン工場から小さなベーカリーまで、日々の需要に応えるためにライ麦パンや小麦パンを焼いています。親しまれているパンの一つが、ふんわりとした小さな丸パン「パンプーシュキ」です。甘くないものも甘いものもあり、特ににんにくの香り豊かなパンプーシュキは、ボルシチに添えるパンとしてよく知られています。香り豊かな黒いサワードウパンや、日本でもなじみのある、さまざまな具を包んだプィリジュキーも人気です。また、儀礼用のパン「コロヴァーイ」や、祝いのパン「カラーチ」を焼く古くからの伝統も受け継がれています。
2014年に始まった戦争、そして2022年からのロシアによる全面侵攻のなかでも、ウクライナのパン職人たちは、砲撃や停電に見舞われながらも仕事を続け、人々の暮らしに欠かせないパンを届けています。
日本では、20世紀後半にパンやさまざまな焼き菓子が広く普及しました。現在は、大手メーカーに加え、個人経営のベーカリーや家族経営の店も各地で営まれています。型に入れて焼く柔らかな食パンは、日本の食文化のなかで特別な存在です。甘い具や塩味の具を使った多彩なパンも親しまれています。おいしいパンへの関心は異なる文化を結び、パンが地域の好みに合わせて変化していく姿を伝えています。
ウクライナのパン作りを、動画ポッドキャスト「Liia’s Kitchen / ふるさとの味」で体験してみませんか。パンプーシュキを焼く回をご覧いただき、ぜひご家庭でも作ってみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=QmU3q6OytBc